2,3年前から寒い季節が訪れると右後ドアのドアロックが不調になっていました。ドアを開けようとしても、気まぐれに開いたり開かなかったり....
経年変化でモータが劣化(たぶん、磁力が低下)しているようです。分解してモータを交換する事例をみんカラで見ました。普通はディーラーで新品アクチュエータと交換するのでしょうが、DIYで修理したい誘惑にかられます。ドアロックアクチュエータを分解するのは初めてですが、ネットから情報を集めて分解修理をおこないます。
アイシン製 右リア ドアロックアクチュエータ 69050-33120 |
交換するモータ
ウォームギアはシャフトのDカットに合わせて差しているだけなので、何の問題もなく交換できます。
オリジナルのFC-280ST-16200 は類似品がAmazonで入手可能です。600円ちょっとと安いのですが、シャフトのDカット加工が必要なのと回転が逆なので、それに対応した改造(結線変更など)が必要です。互換品のPAN14EE12AA1 はAmazonやヤフオクで入手可能です。1000円以上しますが、追加工なしでそのまま組めるようです。こちらを入手しました。
補足情報 シャフトDカット寸法
ドアロックアクチュエータの取り外し
ドアの内張を外し、雨滴保護のシートを貼り付けているブチルゴムが不用意に付着しないようにサランラップで保護します。
アクチュエータは上の写真のようにT30のトルクスネジで3本で固定されています。これを緩めれば外れます。しかし、整備要領書ではこれを外すよりも先にウインドウガラスやそのレールを外すと説明されています。そのためにはウインドウモータも外すことになります。ものすごく大がかりな作業です。
みんカラで見た事例はこれらを外さないで作業していましたので、それをまねてみましたが、知恵の輪とおそるおそるの力任せの作業になりました。
下記写真の赤マーキングのボルトを緩め、レールを力任せに撓ませてスペースを作りながら四苦八苦してアクチュエータを取り出すことができました。これしか方法がないと気づくまでに1時間くらい悪戦苦闘しています。後で気づきましたが、みんカラ事例はちゃんとこの手順で行っていました。
アクチュエータの殻割り
アクチュエータは周囲にある何点かの爪を起こせば、上下に殻割りできます。
その前に黄色マーキングのネジを3本外します。
さらに、ケーブルの保護カバーとケーブルを外します。
上下に殻割りにする前にストライカー(写真の金属部)を外すのだと思いますが、しっかりくっ付いていて外れませんでした。力任せにやると復元できないかもと思い、ストライカーはそのままにして上下の殻割りをしました。爪を起こして、わずかにできた隙間にピックやへらを突っ込んで上下に殻割りします。
内部構造です。モーターを固定するのは周辺の突起とのハメアイだけです。端子も同様にはめ込みです。
ウォームギヤもモータシャフトに差すだけですし、ウォームホイールも樹脂軸に入れてあるだけです。部品の精度や強度が高くないとすぐに音になりそうです。
新しいモータに交換してから各部品の位置関係をばらした時の状態にしておきます。位置関係が変わると正常に機能しないように思います。グリスは追加しなくても良さそうでしたので、そのまま元に戻しています。
組付け
組付けは再びウインドウガラスのレールを無理やり撓ませながら、アクチュエータをドアのポケットに入れます。この時注意すべきことはクッションテープが剥がれていないことを確認することです。クッションテープはアクチュエータのガタツキと異音を防ぐ目的だと思います。これは再利用はやめて新しいクッションテープにしました。
ドアの内側に取り付けたとき、写真の逆Y字状の部品がアクチュエータのステー部材をまたぐように取り付け確認をします。仕組みは不明ですが、位置から推定するとドアハンドルを引いたときにロックを解く機構に関係していると思います。
ウインドウカラスのガイドレールを撓ませたのでウインドウの動作が不安でしたが、運よく滑らかに動いてくれたので一安心です。ドアロックも正常にオンオフできました。