NASの引っ越し ー IO DATA HDL2-AA0/E ー(忘備録)

published_with_changes 更新日: event_note 公開日:

labelMemo/Note labelREGZA HDD

表題のNASに4TBのHDDを2台入れて、IO DATA推奨の拡張ボリュームに設定しています。用途はメディアサーバ(REGZAで録画した番組の保存)で容量は4TBです。

利用頻度が少ないのですが、NASの容量がいっぱいになってきたので、拡張ボリュームからRAID0(4TB x 2台の8TBで使う)へ変更しようと思いたちました。NASに保存されている動画データは一端他のHDDへ移して、NASをRADI0 8TBへ設定変更後に戻すという手順を思っています。

事前の調査を十分しなかったので、使えなかったUSB HDDを買って使い方に迷走したり、作業(引っ越し)開始までにほぼ2か月間紆余曲折しました。著作権保護のあるTV番組動画をNASで管理するのはとても大変です。保存したものを見るのならTVのリモコン操作でUSB HDDと同様に手軽に使えるのですが、NAS間で動画を移動させようとすると著作権保護のために色々な制約が出てきます。

今後もあるかどうかわかりませんが、手順の備忘録としてブログに残しておきます。

前提条件

TV番組動画は、ダビング10などコピー制限があってコピーはできません。できるのは、コピー元NASからコピー先NASへの「移動(引っ越し)」だけで、このときコピー元の内容は消えてしまいます。

この制約があるため利用できる機器(HDDなど)や、やり方に色々制限ができます。

迷走しながら調べたところ、著作権制限のある動画は、DTCP-IP対応のNASからDTCP-IP対応のNASへ「移動」させることならできます。これ以外に移動・引っ越しできる方法はないと思います。まだ調べ足りないかもしれませんが....

一般のファイル(データ、動画、音楽etc)などは、NASのUSBポートにUSB HDDを繋いで、中身をUSB HDDにバックアップ(コピー)することができるのですが、TV番組動画はコピー制限があるのでこの方法は使えません。

唯一できる方法は、DTCP-IP対応のNAS同士での引っ越しです。TV録画対応を謳っているUSB HDDであっても引っ越しはできません。私は十分に調べないまま、「TV録画対応」のkey wordを見て引っ越しできるものと思い込んでUSB HDDを購入したのですが、いざ接続する段階でできない事実に直面しました。

おまけに、IO DATAのサイトに次のように書いてあります。確かに事実なのでしょうが....不親切です。


【LAN DISK】NASからNASへバックアップしたい

ご案内
●NASの買い替えなどで、旧NASからデータを移行したい場合は、データコピー設定をお勧めします。
>旧NASから新NASへデータを移行したい(データコピー設定)
●録画番組などの著作権コンテンツはバックアップすることができません

これらを読むと、どうすることもできないと思ってしまいます。しかし、「バックアップができない」のであって、「移動・引っ越し」はできるようです。このあたりはIO DATAの説明は不親切だと感じました。

「コピー」と「ムーブ」とか、「バックアップ」と「ダビング」を普通は厳密に区別していないと思います。漠然とその時の状況で使っています。あと、NASの引っ越しはそうは行いません。何年かぶりにマニアルを見ると、自分がやりたいことはどこに書いてあるのかがわかりません。扱うデータは間違って消すと後悔しか残りません。これがこのブログを残す理由です。

それから、引っ越しには同一メーカのNAS同士が無難です。(IO DATA社のNASで実施しただけなので、他の方法は不明です。)

手順概要

NASに保存したTV番組動画を別のNASに引っ越しさせる方法として、IO DATA社のサポートからお教えいただいた内容です。

1)移動元のNASと移動先のNASを同じネットワーク内で稼働させます。
移動先のNASの方にも、DTCP/IPのアドインが必要になります。
2)移動元のNASまたは移動先のNASの操作にて、録画番組を移動先のNASへ一端退避させます。
※この時点で内部のデータが全て消去されます。また共有フォルダーの設定も出荷時状態に戻ります。(これ以外の設定は維持されます。有償ライセンスのDTCP-IPのアドインソフトも残ります。)
4)RAID0へ変更完了後、2)番の操作と同様に録画番組を元々の移動元NASに移動させます。

👀 データ退避は上記方法でしか行えません。移動元NASにUSB HDDを増設してバックアップすることはできません。

用語定義

上記リンク 2)の② を開くと、次の画面になります。ここには似たような表現で「バックアップする」と「番組を録画・ダビングする」があります。どこにも定義が書いていないので、どちらなのか迷います。

次項はIO DATA社の説明です。

バックアップとは、複製するものとなりまして、同じデータを他の機器に複製を取ることです。しかし、TVの番組(著作権保護があるもの)は、バックアップ(複製)はできません。

そこでTVの番組を他の機器に移動もしくは移行する、という事になると、弊社の製品ではダビングという表現になります。



新しいNASへ引っ越し

移行先のNASから操作する方法で説明します。

移行先のNAS(HDL-AAX4)にログイン

Magical Finderをインストールして立ち上げると、LAN内のNASを探します。対象のNASが見つかったら、それをマウスでクリックします。

ブラウザでLAN DISKが開くので、パスワードを入れてNASにログインします。(移行先のHDL-AAX4にログイン)
NASのIPアドレスがわかっている場合は、ブラウザにIPアドレスを直接打ち込んでLAN DISKを立ち上げることもできます。

新NASをメディアサーバーへアップグレードする(DTCP/IPライセンスを取得する)

手順概要項の 2)の② のリンクのオンラインマニアルを開き、これに沿って、新しいNASにDTCP/IPのアドインを追加(有償)します。


この続きは手順どおりにやれば悩むことなくできたので、省略します。(以前、HDL2-AA0の時もやってますし。)

移行元NASのTV番組動画を移行先NASへ引っ越しさせる

マニアルのなかから、どの項目を選ぶのかで悩みました。間違ったら保存した動画が消えるかもしれないと思うと、「とりあえずやってみようか」とはなりません。結局は自己解決できずIOサポートに手取り足取り教えていただきながら進めました。

まず、「バックアップ」と「ダビング」を正しく理解しなければ、マニアルを読み進めることができません。繰り返しになりますが、

バックアップとは、複製するものとなりまして、同じデータを他の機器に複製を取ることです。しかし、TVの番組(著作権保護があるもの)は、バックアップ(複製)はできません。

そこでTVの番組を他の機器に移動もしくは移行する、という事になると、弊社の製品ではダビングという表現になります。


ダビング

「番組を録画・ダビングする(DTCP-IP)」の項目から、「録画機器→LAN DISKへダビングする」を選びます。

「LAN DISKを操作してダビング」を選びます。同じような項目があって、とても分かりずらいです。

IO DATAのオンラインマニアルに共通した特徴ですが、確かに、知っている人/やったことのある人なら違いが区別できるのかもしれませんが、はじめてだとか何年かぶりだとかに見ると、訳けワカメです。


オンラインマニアルの説明通りに読み進めるのですが、オンラインマニアルは、"MEDIA SERVER" に繋がった状態からの説明になっているので、"MEDIA SERVER" の開き方を補足しておきます。

"MEDIA SERVER" を開く

「LAN DISKを操作してダビング」を選ぶと、オンラインマニアルは下図になります。
これに沿って進めると分かりにくいです。

ブラウザ上のLAN DISKから、「ホーム」「共有」「メディアサーバー設定」と進めます。

「メディアサーバー設定」をクリックすると、下図になるので、「管理画面を開く」をクリックします。これが"MEDIA SERVER" です。




"MEDIA SERVER" 上でコンテンツをダウンロード

"MEDIA SERVER" が開きます。ここからはオンラインマニアルに沿って進めます。悩まずマニアルどおりに進められますので、詳細説明は省略します。

流れは、以下になります。

  1. 移動元からダウンロードするコンテンツ(動画ファイル)を選択(ファイルに✓を入れる)
  2. 移動先のフォルダ(「recorded」以下に構成されているフォルダ)を選ぶ
  3. ダウンロード(ダビング)を開始する

"MEDIA SERVER" の画面



ダウンロードにあたっての注意ポイント

  • 4TBのファイルを引っ越しするには、2週間ほどかかります。フォルダごとにファイル単位でしか作業できないので、次のフォルダへ移るときに無駄時間が発生します。それを入れての4TB/2週間です。
  • 移動先のフォルダは、移動元と同じにするなら事前に作っておいた方が良いです。
  • 移動元にフォルダ(ごとのまるごと)を指定することはできません。フォルダ下のファイル単位での移動しかできません。とにかくひたすらファイルを選択して、ダウンロードするしか方法はありません。
IO DATAのオンライン商品紹介ページには次のように説明されているのですが、コピーはできない著作権のあるTV番組動画はこれにはあてはまらないそうです。(IOサポートの説明)ならば、注釈を入れるべきでしょう。

データコピー機能で今お使いのNASから簡単移行

コピー元の共有フォルダーからコピー先の共有フォルダーへ、構成を維持してコピーすることが可能です。(ファイル属性はコピー不可)古いNASのデータをそのまま新しいNASへ移行できるため、NASの入れ替え時のデータ移行に便利です。

※ファイル属性: アクセス権や隠しファイル属性などを指します。

買い替えに便利なデータコピー機能

<データコピー機能のメリット>
(1)データコピー元共有フォルダー内のファイルを、ツリー構成を維持したままデータコピー先共有フォルダーへコピー可能。

  • 移動先は「recorded」から始まるフォルダです。このとき、左の四角枠に✓を入れて進めると、「recorded」直下にファイルが移動します。「recorded」の下に作ったフォルダに移動するには、マウスを右の方へ持っていきクリックしたときに現れるフォルダを指定します。四角枠の✓入れは、そのフォルダに移動しますの意思表示です。

  • ダウンロード中はブラウザ("MEDIA SERVER" 画面やLAN DISK画面)を閉じても問題ないです。ブラウザでの操作は「操作」に過ぎず、ダウンロードはNASのCPUが行っているので、PCは他の作業に使えます。

RAIDの変更

引っ越しが終わったら、移動元NAS(HDL2-AA0)を拡張ボリュームからRAID 0 に変更します。

オンラインマニアルを開き、左側の項目から「RAIDモード」を選びます。


念のために、一覧項目の中から「現在のRAIDモードを確認する」を選んで確認をしておきました。まだ、ちゃんと拡張ボリュームと表示されました。

RAIDの変更は「RAIDモードを変更する」を開くとやり方が出てきます。悩ましい選択肢は、「暗号化の有効/無効」だけです。暗号化の有効は下記のように大変になるので使わないことにします。

専用の鍵(ロックキー)をつながない限り、暗号化されたディスク領域にアクセスすることはできませんので、万一本製品の盗難にあった場合でも、記録された情報の漏洩を防ぐことができます。

マニアルどおりの行えば、RAID0は2分ほどで構成できました。

引っ越し先(退避先)から動画を戻します


前述した「新しいNASへ引っ越し」の項を繰り返します。 "MEDIA SERVER" を開いて、「番組を録画・ダビングする(DTCP-IP)」から再び始めます。ひとつのフォルダにあるファイルを選んで、移動先のフォルダを選ぶという操作の繰り返しです。

実は、"MEDIA SERVER" をいじっていて、すべての動画ファイルを一回の操作で移動できそうな方法を見つけました。

「メディアサーバーからダウンロード」を選び、通常は「フォルダー」を選んで「recorded」から所定のフォルダ下のファイルを選択チェックするのですが、このとき「ビデオ」を選ぶと、「すべてのビデオ」というフォルダが出てきます。


「すべてのビデオ」を開くと、フォルダ構成を無視してNAS内にある動画ファイル(ビデオファイル)がすべて一覧されます。この画面では「全て選択」することができます。

ダウンロード先に「recorded」を選べば、一回の操作で「recorded」フォルダのルートにすべてのファイルが移動できます。

移動が終わったら、"MEDIA SERVER" の「コンテンツの管理」から、ファイルを所望のフォルダに移動することができます。

"MEDIA SERVER" の機能上はできるのでしょうが、「もしも」があったら嫌なので、一回目の引っ越しで実績のある「フォルダ毎の移動」の方法でやることにしました。

まとめ

4TBを引っ越しさせるのに2週間かかりました。RAID0への変更は直ぐでしたが、戻すのにこれからまた2週間かかります。

これが終わったら、REGZAにつないでいるUSB HDDからRAID0 NASへ保存動画を「ムーブ」します。これは3TBくらいあるかもしれません。

時間と労力を考えたら、残したいTV番組は最初からNASに録画するのがベストだと思います。

Powered by Blogger | Designed by QooQ

keyboard_double_arrow_down

keyboard_double_arrow_down