基本的な使い方
VCO(電圧制御発振器)
電波を作る回路、”発振回路”のうち、加える電圧で発振周波数を制御する発振器を”電圧制御発振器”と呼びます。VCOはVoltage Controlled Oscillatorの略です。
マニアルの記載を拾い集めると、次のようになります。
- VCO 機能 (電圧制御出力): 外部入力信号によって実現可能: 電圧制御周波数、電圧制御振幅、電圧制御オフセット、電圧制御デューティ サイクル、および PWM 変調
- [SWEEP] VCO 電圧は、利用可能な信号出力のパラメーターを制御します (例: 電圧制御発振器)。
- [VCO]
- VCO機能を設定可能
- VCO電圧制御信号発生器の周波数、振幅、バイアス、デューティ
- VCOなどの各種パラメータの出力機能。
- Back Panel ① VCO IN (BNC connector ): 外部信号スイープ入力端子により、電圧制御周波数、電圧制御振幅、電圧制御オフセット、電圧制御デューティサイクルなどを実現できます。 外部信号入力の周波数は500Hz以下にしてください。
- VCO (電圧制御出力) スイープ
- 機能命令: 外部スイープ (VCO) 機能により、外部電圧で信号出力を制御できます。 電圧制御周波数(VCF)、電圧制御振幅(VCA)、電圧制御オフセット、電圧制御デューティサイクルなどを実現できます。
- 操作方法: [SWEEP]ボタンを押してスイープ機能インターフェイスに入ります。 次に[F4 SOUR]ボタンを押してソースをVCO INに切り替えます。 掃引オブジェクト、開始、終了、掃引モードを設定した後、背面パネルの VCO IN 端子から外部信号を接続します。 次に、ADJ ノブ (OK ボタン) を押して、VCO スイープ機能を有効にします。 無効にするには、ADJ ノブ (OK ボタン) をもう一度押します。
- 注: 外部スイープ (VCO) の信号入力はバックパネルの VCO IN ポートから入力する必要があります。 周波数は 500 Hz 未満、電圧振幅は 0 ~ 5 V である必要があります。
- 入力する変調信号範囲 0 ~ 5V
- VCO 信号周波数範囲 0 ~ 2000Hz
- VCO 制御対象 電圧制御周波数 (VCF)、電圧制御振幅 (VCA)、電圧制御オフセット、電圧制御デューティ サイクル。
- VCO 特殊機能 外部アナログ信号により振幅変調 (AM) または周波数変調 (FM) が可能です。
- FY6900のVCOは、外部信号をバックパネルの VCO-IN コネクタに入力して使います。
- 入力信号は、周波数は 500 Hz 未満(VCO 信号周波数範囲 0 ~ 2000Hzとの記載もあり)、電圧振幅は 0 ~ 5 V です。
- 周波数、振幅、オフセット、デューティが制御できます。
使い方
入力電圧(0~5V)とObjectのスイープ幅は次の表になります。
リニアスイープの場合は、外部信号2.5Vならば、その時の出力は$100+\cfrac{1000-100}{5 } \times 2.5 = 550 [Hz]$になります。
事例1:0-5Vのランプ入力で出力周波数を制御する(オフセット0V);誤った方法
- [CH1]キーを押し、CH1を有効にしてから、制御される基準信号を設定する。
- [CH2]キーを押し、CH2を有効にする。
- FUNCTIONキーから、[WAV]を選びランプ入力を設定する。(下図)
- FUNCTIONキーから、[VCO]を選びVCOのFreqを設定する。(下図)
- [OK]キーを押すと、VCOされた信号が[CH1]から出力される。
ここで注意すべきことは、AMPLは波形の peak to peak であることです。上左図のように、AMPL:5.0V, OFFS : 0V に設定すると、電圧は0Vを中心に±2.5Vになります。一方、VCOの入力電圧は0~5Vが有効なので、-2.5~0Vまでは0Vとみなされます。
外部信号(2CH、水色)が -2.5~0Vの範囲では、START周波数の100Hzで一定のままです。そして、0~2.5Vの範囲では100Hzから550Hzにスイープしています。
- [CH1]キーを押し、CH1を有効にしてから、制御される基準信号を設定する。
- [CH2]キーを押し、CH2を有効にする。
- FUNCTIONキーから、[WAV]を選びランプ入力を設定する。(下図)
- FUNCTIONキーから、[VCO]を選びVCOのOBJECT: Freqを設定する。(下図)
- [OK]キーを押すと、VCOされた信号が[CH1]に出力される。
CH1で基準信号の周波数を1kHzとしていますが、VCOで設定した周波数が優先します。ただし、その他の項目(AMPLなど)はCH1の設定値が有効です。
START周波数(実測158Hz)からEND周波数(実測893Hz)までスイープしています。