交流電圧計(ミリバル)の製作 最終編

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10. 問題未解決 

オーディオアンプの出力の周波数を取ろうと、以下のように接続しましたが測定できません。
  • スピーカ出力にダミー抵抗をつけ、+側をボルテージフォロア回路部の#3 pinにインプット。
  • マイナス側は正負電源回路の仮想中点GNDに接続。
その現象は、
  • ダミー抵抗両端にはスピーカ出力の交流電圧がかかるので、仮想中点GNDの電圧が変動する。
  • たぶんこれが原因で、ボルテージフォロア出力が微細な信号になってしまう。オペアンプの#6pinまでは入力信号が来ているが、#7Pinでは微細信号に変化する。
  • ボルテージフォロア出力が微細な信号になので、ミリバル出力が出ない。(ほぼゼロ)

また初心者には訳が分からんGNDの問題が再発しました。

11.  対策、最終形

Googleで手あたり次第にヒントを探したところ、
(1)同じようにボルテージフォロアを入れた事例がありましたので、オペアンプのプラス入力#5pinの取り方をまねてみました。

(2)各オペアンプ入力のバイアス電流(Ib2, Ib2)対策の抵抗を追加しました。(R16, R12, R13) 
これが対策になりました。

実機回路で確認したら、R16(バッファ回路の増幅部オペアンプ、プラス入力部)への抵抗追加で効果が出ました。ちゃんと動くようになりました。

オペアンプの入力バイアス電流については、ここで学びました。


測定方法(上手くいった接続方法):
 両電源の仮想GNDは、外部機器のGND、仮想というイメージに惑わされるな!

・電源 DC12/9V プラス極がVCC:+6V、マイナス極がVEE:-6V、仮想中点をGNDにして、
 ・被測定品の信号(+)をSinINに接続する。信号(ー)を仮想中点GNDに接続する。


下記に合わせこみを行った各抵抗値を書きこんだ回路を載せます。

またこの時のLTspiceでの計算結果を載せます。
ボルテージフォロア部では高入力インピーダンス、低出力インピーダンスになってると思います。ミリバル出力のインピーダンスはものすごく大きな値の計算結果となっていますが、どういう意味を持つのでしょうか?














改めて周波数特性を載せておきます。縦軸は全幅が3dBです。テスター DC電圧outがミリバル特性です。
前にも書きましたが、1Hz以下でゲインが上がっているのは測定方法が原因で温度特性が出ていると思います。

100kHzまでの範囲で、XR2206のサイン波出力は、フラットな特性。
ミリバルは、10kHzから減衰し始めるが、
     20kHz -0.3 dB
     30kHz 0.1         dB
     40kHz -0.1 dB
     50kHz -0.3 dB
     70kHz -0.7 dB
     100kHz -1.6 dB
であり、ほぼフラットです。
300Hzでのゲイン上がりの原因は不明です。シミュレーション回路に使ったダイオードは特に指定はしていません。



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