トイレが寒いと言われるので何とかしてみた 【計画】

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トイレのリフォーム話題で、自分のための記録になります。実施時に写真はほとんど撮ってないので、CAD図などを入れて何とか形にできればと思って書き始めました。発端はタイトルどおり寒さ対策ですが、いざ始めると別のことが主体になってしまいました。

最新式の便器に交換したかったのですが、家人の許可が出なかったです。


実施内容

  1. 手洗用の水栓を設置
  2. 下水配管やり直し
  3. 床面の持ち上げバリアフリー、断熱材追加
  4. トイレ位置少し移動
  5. 壁の模様替え

後から振り返ると、場所が場所だけに「これをやるなら業者やろ」と、やりすぎの反省を含んでいます。手を出すとまわりが見えなくなっているというか、それに没頭してしまって突き進んだ次第です。4年ほど経ちましたが、今のところトラブルは起きていません。

現状把握

我が家のトイレは、床が廊下から一段5,6cm下がって薄っぺらいクッション地のシートが貼り付けてありました。廊下の高さまで断熱材を入れて持ち上げてやれば、寒さ対策になるに違いないとの発想で計画し始めました。ドアの敷居があって完全なバリアフリーにはなりませんが、手前の廊下とトイレ床をほぼ同じ高さにできました。

しかし、なぜトイレの床は一段低い作りだったのでしょうか?

便器はそのままにして周囲の床を持ち上げようかとも思ったのですが、便器周辺のスキマ処理を考えてみると、ここにごみやほこりが蓄積するのは必然で解決できるアイデアは出てきません。

ならばと決意を決めて、床ごとを改造してやろうとキッチンから床下を這ってトイレの床下を見に行きました。10m近いほふく前進でした。キツイ!。

我が家のトイレは住み始めて数年後に下水道化しています。見えないところとはいえ、その時の工事がプロの仕事とは思えない雑さで、何とかしたくなりました。大きな地震が来たら排水パイプが外れてもおかしくないと実状を見て感じました。そのありさまを列記すると、

  • パイプは接着剤と泥でくちゃくちゃ。(ウ〇コでは無くて良かった!)
  • パイプは上にも下にも真っすぐ立ち上がっていない。
  • そのせいで、トイレ側のパイプはたぶん傾いたまま無理やり取り付けてる。
  • そのパイプを通すため根太の半分は切り取ってる。
  • パイプの周囲は土を埋め戻してなくて、パイプがぶらぶら。
  • 最悪なのは、下方向の支えはその辺にあった石を気持ち程度に添えているだけ。
  • それと、奥に使っていないΦ50位の下水管がある。何用?


施工計画(設計)

手洗水栓器

使ってないパイプのことなど無視しとけば良いのですが、それが気になって、使いたくなりました。本末転倒なのですが、趣味の世界への没入なので、我が家のトイレに設置できそうな手洗器を探しました。下の写真のものならば壁に埋め込んで取り付けるタイプなので、うまくやれば取り付くかもしれないと考え、買ってしまいました。

SketchUpで設計します。

手洗器を壁の中に埋め込む設計です。取り付ける2x4木枠を窓下の壁の中に組み込みます。上水は隣の風呂場からお湯の配管を分岐して持ってきます。下水は左から右へパイプを通し、見つけた下水配管につなぎます。


壁の中に埋め込むということは、上水と下水を通す筋道は太引きをくり抜いて作るしか手はありません。外壁から外に出す手はありますが、家中で見つけた下水管につなぐことが目的だったので外出しはあり得ません。土台をくり抜くことに抵抗がありましたが、何日考えてもこれしか手がないので太引きにΦ45とΦ22で穴を開けます。



上水は新設の木枠に穴を開け横から通します。内壁の裏になるので先に木枠に上水部品を取り付けてから、木枠を壁の中に仕込むという手順で行います。



要所要所にパイプハンガー(サドルと言うらしい)をつけ、パイプを吊り下げます。

手洗の上水配管と下水配管がかなり近いです。上水配管は樹脂管なので何とかなるでしょう。


設計は作業手順を意識しながら何度も何度も図を描いて、この図に仕上げました。ここまで設計できると自分でもやれそうな気になってきます。


下水配管やり直し

現状をモデリングします。

正面図と右側面図を並べています。これが正確に描けていなければ新規の下水配管を設計できませんので、体にキツイほふく前進を何度もして、寸法測定を繰り返しました。そのため、ルートにはビニールシートを敷いたままにしました。できた図面は、ほぼ現状の状態を再現できていると思います。といっても測定精度が低いので、自分で納得するしかないです。


新規配管を設計します。

傾いて立ち上がっている地面側パイプをまっすぐにするため「自在接手(緑色)」を使います。便器側は「ゴム輪受口片受け(薄クリーム色)」のフランジ部を床面で支える構造にして下水パイプ全体をここで支えます。とは言っても、もし壊れたら悲劇なので、同時に図で緑色で示した鉄製ハンガーでも吊り下げます。あとは「90度エルボ(赤色)」を対で使って、上側と下側のねじりを吸収すると共にエルボ間のパイプ長さで設計/施工の誤差を位置調整をします。高さ方向は自由度がなく、自在接手に接続する空色パイプの長さを現物合せ(施工時に測って決める)するしかないです。

根太は元来の灰色に加えピンクを追加します。この間に40㎜のスタイロフォームを入れて断熱するという構想です。



動画で現状(灰色モデル)と新設下水配管(色付け)を重ねて表してみました。



床面の持ち上げ

元々の床面の上に30mm厚さの根太を組んで、その間に30mmのスタイロフォームを入れます。根太の上に12㎜の捨て貼り床板を敷いて、その上に12mmのフローリングを貼ります。したがって、元々の床面より54mm持ち上げになります。

断熱材は元々の根太の部分で40㎜、新規根太部分で30㎜の合計70㎜の厚さになります。




排水栓の位置

排水栓の位置は壁から200㎜というのが基準のようです。我が家のものは229㎜でした。これは壁と便器のスキマに影響します。図面上は排水栓の位置が200㎜のとき、壁との最小隙間はタンク下端で5mmになります。掃除のことを考えて、これを10㎜とし排水栓の位置205mmで設計します。


まとめ

ひとまず、設計ができました。当時に作った資料のタイムスタンプなどを見ると、ここまでの計画にひと月かかっています。実際にはこの後に施工しながら図面も調整をしています。

添付:計画資料

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