DIYでやるには大掛かりな内容で何日もかかりますが、我が家のトイレはひとつしかありません。そこで、何段階かに分け少しずつ施工することにします。
手洗水栓器、床の仮作り、トイレ排水やり直し、床設置、便器再設置の順で実施します。工程を想像すると、その間に何度か便器の取り外しが必要です。気長に進めていくことにします。不安点はトイレ排水のやり直しで失敗は許されません。漏れたら悲惨です。なおかつ、排水はやり直してから便器の再設置までは一日でやり切らないと生活が成り立ちません。家人からあきれかえられ、見捨てられてしまいます。
手洗器を設置
床と壁を切り取る
床と壁に丸ノコで四角窓状に穴を開けます。もう後には戻れません。穴を開けるのは、排水パイプを通す切り欠き穴を太引きに開けるためと、手洗器を取り付ける木枠を壁の裏に組むためです。
床板を切るときは壁をガイドにして丸ノコを使います。そのために切断面は壁から30㎜の位置になります。下にある根太を切らないように様子を見ながらノコ刃の追い込み量を決めます。壁のない一辺は適当な木材をビスで仮止めしてガイドを作ります。
壁板を切るのも基本的には同じです。切る板厚が薄いですが、丸ノコにとってはこの程度の厚さの違いは無いも同然です。丸ノコを壁に押さえつける感じで、上下や真横にスライドさせなければならないので、床よりも難しかったです。何本か壁面を支える桟が入っていたので、それも一緒にカットしました。
図では便器が描かれていませんが、便器は設置したままです。緑色の床板は後の工程で切断します。
太引きに切込み
ドリル、ヤスリ、ノミなどを使い何とかパイプ接手が通せそうな切込みを作りました。同様に上水用の切込みも作ります。
木枠設置
木枠は縦横4部品を壁の中で図の状態に組みます。左側の縦桟Cは柱にビス止めします。上は窓枠に突き当てています。同じく上側の横桟Aを窓枠に突き当てた位置で縦桟CとL型金具で固定します。右側の縦桟Dを所定位置に押し込んだら、下側の横桟BをL型金具で固定します。
上水は風呂場のお湯から、『架橋ポリエチレン管PN15(呼び10ミリ、5ミリ厚オレンジ保温付き)』で持ってきます。両端の金具はSEKISUI『エスロカチット』というワンタッチでポリエチレン管とつなげる継手を使います。架橋ポリエチレン管は鉄パイプや塩ビパイプではとは違い自由に曲がるので作業が楽です。
手洗器の排水管を設置
床下に潜り込んで、塩ビパイプの排水管を組みます。手洗器の排水管はVP25で、設置されていた排水管はVP40でしたので、VP25→VP30→VP40のサイズ変換を行います。太引き部はVP30です。
手洗器を取付
手洗器の取付は下図の説明書によります。横桟Aにねじ止めしておいた金具に手洗器の上部を引っ掛けて、下の方で4本のねじで固定します。
塩ビパイプを扱うコツ
VP16程度の塩ビパイプをくっつける工作物を作ったことはあるのですが、水を流すようなものを作るのは始めてでした。
まずはDIYの定石で、ネットやYoutubeでの実施例で学びます。基本をしっかりと押さえて説明してくれている動画はこれでした。
- くっつけたら向きは変わらないので、くっつける順番を考える
- パイプを軸線に直角に切る(真っすぐに切る)
- バリ取りと面取りを十分すぎるくらい行う
- 差し込む位置をマーキングする
- パイプとソケットの両方に接着剤をたっぷり塗る
- 接着剤が乾く前に素早くパイプを押し込む
- そのまま30秒間保持する
最初に挙げたことは結構重要です。上に示した配管の図で、ピンクとオレンジのエルボを先につけるなら、次の水色の長いパイプの方向を正確に合わさなければなりません。それは不可能だと思います。オレンジのエルボと水色パイプを先につけておけば、方向を気にすることなくオレンジのエルボはピンク接手にくっつけることができます。
パイプに広告紙のような紙を巻いてマジックで線を引き、それに沿ってノコをあてれば真っすぐに切れる技は次の動画で学びました。バリ取りや面取りはこの動画ではハサミを使っています。私はヤスリも併用して、C2程度の大きな面取りにしました。大きい方が何かと安心なので。
差し込み深さVP13-VP/UV40の場合VP/UV40-VP/UV150の場合差し込み寸法に下表の接着長さを加える
引用元:TS・HITS接合の施工
接着剤は刷毛にたっぷりつけて、パイプとソケットの両方に全周に塗ります。たっぷりつけてないと全周に塗れません。接着剤が垂れてもダメなので、勘所を練習しました。もっとも、内外面に垂れができたとしても汚れが付着しやすくなる程度で、接着剤不足で漏れるリスクの方がはるかに大きいので、私はたっぷりつけました。それから、パイプ軸を先に塗ると置くところがないので、ソケット穴を先に塗るのが良いと思います。
接着剤が乾かないうちに素早くパイプとソケットを圧入します。両腕で圧入するのは今回の排水管のUV40が限度みたいです。圧入後にそのまま30秒以上保持して、抜けてこないようにするのはかなりきついです。特に床下で寝転がってやると、一か所でクラクラしてきました。
保持時間VP13-VP/UV40の場合VP/UV40-VP/UV150の場合
引用元:TS・HITS接合の施工
まとめ
練習ではないのですが、UV100の塩ビパイプを配管する前に、UV40のサイズで作業になれることができました。勘所はなんとなくわかってきたと思います。